やる気のかみさまが教える!子供が勉強しない本当の理由とは?

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どうしても子供が勉強しない・・・

「勉強しなさい」

いつのまにか私の口癖になっていた。中学生になっても、あの子は勉強しようとしない。いつも家に帰ってはスマホをいじってばかり。

小学校のころに塾に通わせようとしたこともあったけど、すぐに塾へ行かなくなった。「塾へ行く」と言っておきながら、友達のお家で遊んでいたこともあった。

旦那の帰りはいつも遅く、夕食は二人で食べていた。いつもあの子と話せるのは食事の時ぐらいしかない。

今日もあの子は学校から帰っても勉強するそぶりを見せない。どうしても気になってしまい、食事中にあの子に確認することに。

「今日は学校から帰ってくるのが早かったけど勉強したの?」
「勉強したよ」
「本当に?じゃあ、何の勉強したの?」
「・・・」
「うるさいな。今、食事をしているんだから勉強の話はやめてよ」
「今言わないと、あなたは言うことを聞かないでしょ」
「しつこいな。勉強する意味が分かんないんだよね。じゃあさ、因数分解なんて覚えて、人生でなにか役に立つの?歴史の年号なんて覚えて、使うときがあるの?」
「ともかく勉強しない!」

勉強しなさいと言っているわりに娘の問いかけに答えられなかった。ごまかすしかなかった。

すると、娘は怒って、食事の途中で自分の部屋に戻ってしまった。食卓に一人残された私は娘が残した食事を食べることに。

「いつもどうしてこうなってしまうんだろう・・・・」

そんなことを思いながら、食事を終えた。テーブルから食器を片づけ、台所で食器を洗うことに。

「勉強する方法を教えてあげようか?」

背中の方で誰かに声をかけられた気がした。後ろを振り返ると、テーブルの上にマッチョな男性が座っていた。

マッチョな割には体が小さく、身長は30センチぐらいしかなさそうだった。まるでぬいぐるみのようだった。

かみさま
「子どもが勉強する方法を教えてあげようか?」
「あなたは誰?」
かみさま
 「かみさま」
 「本当ですか?」
かみさま
「かみさまはかみさまでもやる気のかみさま」 
「そんな神様がいるのですね。どんなことをしているのですか」 
かみさま
 「ともかく人をやる気にさせることができる」
「どうやってですか?」 
かみさま
 「パーソナルトレーニングが多いかな。マンツーマンで話し合ったり、相談に乗ったりしている」
 「じゃあ、うちの娘もしてくれますか?」
かみさま
 「最近は予約が殺到していて、3年待ちぐらいなんだよね」
 「神様に予約がいるんですね。そんな人気なのですか。すごいですね」

神様は万年の笑みをしていた。褒められるだけでこんなにうれしそうにする人を見たことがない。

素直なのかバカなのかかわらないけど、褒めていれば言うことを聞いてくれそうな気がした。

「神様はこれまでにどれくらいの人をやる気にさせてきたのですか」 
かみさま
 「数えきれないくらいだな」
 「すごいですね!うちの娘ぐらいの子にもトレーニングをしてきたのですか?」
かみさま
「もちろん。よく塾の広告で合格率99%なんて見かけるけど、私がてがけた子どもは100%、希望の学校に受かっている」 
 「すごいですね!それはどんな子もですか?うちの娘は本当に勉強嫌いなのですが」
かみさま
 「誰でもだ。偏差値30ぐらいのやつでも、金髪のギャルでも、有名高校に受かっていたりする」
 「すごいですね。でも人気でトレーニングしてもらえないんですよね。3年も待っていたら受験勉強も始まっていますし」
かみさま
 「そうだな。マンツーマンは無理でも他の方法がある」
 「どんな方法ですか?」
かみさま
 「お前にも頑張ってもらう必要があるのだけど、これをお前にあげる」

1冊のノートを手渡された。表紙には「MOTIVATIONNOTE」と書かれていた。

 「これは何ですか?」
かみさま
 「モチベーションノートだ。これに書かれた人は必ずやる気を起こす」
 「すごいですね。どのように書けばいいのですか」
かみさま
「ただ相手にやってほしいことを書いていいだけ。ただし、ノートに記入した次の日に効果が表れる。そして、効果は1日しか持たない」 
 「それでもいいです」
かみさま
「じゃあ、あとはお前に任せたから」 

どんな人でもやる気になるノート

神様はいなくなり、私はすぐにノートにあの子にやってほしいことを書いてみた。

「学校から帰ったら勉強する」

すると、次の日、あの子が学校から帰るとすぐに自分の部屋に向かっていた。

こっそり部屋の様子を見ていると机に向かい始め、学校のバックから教科書を取り出して読み始めた。

本当にあのノートの効果があった。それからというものの、毎日、ノートに「学校から帰ったら勉強する」と書いていた。

あるとき、「勉強だけではもったいない」と思い、他にもノートにやってほしいことを書いてみた。

「自分の部屋を掃除する」

あの子の部屋はとても汚かった。私が掃除をしないと、すぐに床に物を置いて、足の踏み場がないくらいに。

次の日、あの子の部屋を見ると片付いていた。むしろ、何も物がないくらいだった。いろいろ不満はあったのでノートで解決することに。

「ペットの散歩をする」

あの子が「どうしても欲しい」と言って犬を飼っていた。飼い始めた頃はよく散歩に出かけていたのに、いつしか私がすることになっていた。

あの子はいつも興味があると「欲しい」「やりたい」というけど続くことはなかった。

しかし、ノートに書いた次の日に、あの子はペットの散歩を始めた。

最初は自分の思うように動いてくれて楽しかった。でも、だんだん毎日同じようなことをノートに書くのはつらかった。

そもそもノートに書かないとあの子が動かないようでは、私がやめてしまえば元に戻ってしまう。

やる気を出して勉強してくれるのはいいけれど、どことなくあの子の表情がよくないように見えた。

あまり試験の結果もよくないらしい。そんなことを思い始めた頃にまた神さまが現れた。

勉強するのに一番大切なことは?

かみさま
  「なぜ、勉強しているのに点数が上がらないと思う」
 「勉強の仕方が悪いからでしょうか」
かみさま
「それもあるかもしれない。じゃあ、優秀な家庭教師をつければ解決するだろうか。娘は勉強が大っ嫌いなのだろう」 
  「解決するかどうかはわかりません」
かみさま
 「じゃあ、どうしたら点数が上がるのか。お前は一番大切なことを忘れている」
  「なんでしょうか。わかりません」
かみさま
 「なぜ勉強をするのか、腑に落ちていることだ。自分のためになると思えば、必死に学ぼうとする。お前の娘もよく言っていただろう『何のために勉強するだろうか』テストでいい点数をとるためか?」
 「違います。自分の将来が困らないようにするためでしょうか」
かみさま
「では、あの子の将来とはなんだ」 
 「そういわれると・・・わかりません」
かみさま
  「将来なんて誰にもわからない。ゴールがわからないのに頑張ろうとするなんて無理な話だ。娘のほうが言っていることが正しい」
  「それでは、どうすればよいのでしょうか」
かみさま
「勉強しろと言う前に、なぜ勉強するのか明確にすること。それにはなかなか時間がかかるかもしれない」 
「辛抱強く待つしかないのでしょうか」 
かみさま
「待たなくてもいい。あの子が興味を持つようなものを体験させたらいい。やりたいことは自分の知っていることの中からしか生まれない。もしも、あの子にやりたいことがなければ、今までの経験にはなかったのかもしれない。例えば、赤ちゃんが突然女子アナウンサーになるなんて言わないだろう」 
 「確かにそうですね。そんな赤ちゃんがいたら怖いくらいですね」
かみさま
 「それはいろいろと経験をして、自分のことを知り、そして、女子アナウンサーという職業を知ることでやりたいと思うようになる」
 「まずは知ることですね」
かみさま
 「それがまさしく勉強するということだ。理想的な教育について話すと、もしも、子どもがお金が大好きでお金持ちになりたいなら、お金が稼げる職業を教えてあげればいい。その職業に就くためにはどんな勉強が必要なのか教える」
 「それなら興味を持って勉強してくれそうですね」
かみさま
 「まずは子どもが何をすることが好きなのか、どのようなことに興味があるのか、子どもの価値観を知ろうとすること。決して自分の価値観を押し付けてはいけないこと。親がやってもらいたいことと子供がやりたいことは異なることが多い」
 「気をつけたいと思います」
かみさま
 「無理やり勉強させるより、いろいろなものや人と触れ合ったりさせたほうがよい。特に人から得られるものは多い。たいたい人生の転機は人から与えられるもの。だからこそ、世代の違う人とたちと触れあったり、知ることが大切だ」
 「私も出会った人の影響を受けていたかもしれません」
かみさま
 「とはいえ、子どもがなかなか世代の異なる人と会う機会はないかもしれない。できれば本を読ませたりすると良いが、勉強嫌いではなかなか受け入れられないこともある。まずは自分の読ませたい本を読ませるのではなく、子どもが読みたい本を読ませること。本を読むことに抵抗感がなくなれば、あとは自然と本を読むようになる」
「まずは本を読む習慣を身につけさせるわけですね」 
かみさま
  「そうだ。あとは自然と自分の知らない世界を知ってもらう方がいいかもしれない」
「自然とですか。なかなか難しいですね。あまり娘とも会いませんし」 
かみさま
 「例えば、一緒に食事をするときなど、あらかじめ録画しておいた役立ちそうなテレビ番組を流したりしたらどうだろう。特にドキュメンタリー番組はいい」
「それぐらいならできそうですね」 
かみさま
 「番組をきっかけに話すのもいい。あとは地道に会話を続けること。そのときは相手に押しつけるのではなく、自分はこう思うと伝える。自分からおすすめすると、子どもに抵抗されて話を聞いてくれない」
「たしかにあの子におすすめしたりしたら、抵抗されました」 
かみさま
 「親の考えを押し付けられると、子どもは話す気をなくすことになる。口で言うよりも行動することも大切。子供はあなたの言動を見ている。言動が一致していれば、信頼するようになる。そもそもお前は勉強しているのか?」
 「そういわれると・・・」
かみさま
 「勉強とは学問を学ぶことだけではない。いくつになっても勉強できる。自分自身が勉強して楽しんでいる姿を見せることが子どもにとってもいい刺激となる。自分ができなかったことを子供に押しつける親もいるが、今すぐやめたほうがいい」
「まずは自分が勉強しないといけないですね」 
かみさま
 「ともかく勉強は量よりも質。いくら勉強しても目的がなければ意味がない。勉強する理由に納得できれば、おのずと子どもは勉強するようになるし、自分の身にもなる。勉強で大切なことは何を勉強するかよりも、どのように勉強するのか。勉強を通じて学ぶ姿勢を身に着けることだ。たとえ、算数の公式や歴史を覚えて意味がなかったとしても、自分から筋道立てて考えたり、起きた背景など考えたり、自ら知ろうとすることは、これから生きていく上で必要となってくる。勉強の面白さ、つまり、学ぶことの楽しさを伝えるのが親の役目かもしれない」
 「まだ私はそもそも学ぶことの面白さがわかっていなかったかもしれません。ただ勉強すること自体が大事だと考えていました」
かみさま
 「勉強にかぎらず何のためにするのか?わかっていない人は多い。矛盾した行動をしていることも多い。例えば、風邪をひいているのにジムに通う人がいる。ジムに行くのは健康になるためなのに、体に負担をかけてさえいる。いつのまにかすること自体が目的になってしまい、目的を見失っている」
  「私もそうかもしれません。いつのまにかあの子を勉強させることが目的となっていました」
かみさま
  「だからこそ定期的に自分がどうしてそれをするのか目的を振り返るといい。目的を見失わなければ、どんなことでも続きやすい。できれば、人は忘れる生き物だから取り組み始めた時の気持ちを書きとめておいたほうがいい」
「忘れないように書き留めておこうと思います」
かみさま
  「私も他にも待っている人がいるからこれで会うのは最後だ。あとは頑張れよ」
「ありがとうございました」

ある日の夕食。

二人で一緒に食事をしていると、テレビ番組で私と同じくらいの女子中学生のインタビュー映像が流れていた。

「私は自分のできることをしていただけです。イラストも書けないですし、華やか写真をアップすることもできません。でも言葉の力を信じて、誰かのために役立とうと、毎日インスタで投稿を続けていました。3年は続けると決めていました」

小学生のときからInstagramを始めて、公開したポエムをまとめた本がベストセラーとなったらしい。

「お母さん、この子すごいね。芸能人でもないのにinstagramのフォロワー40万人だって」
「へえ、そんな人いるんだ」
「インスタってキレイな写真を載せている人が多いけど、この人は文字しか載せていないんだね」
「今はそういうアカウントをよく見かけない?」
「始めた当時はあまりなくて珍しかったらしいよ。誰よりも先に始めた人のほうがうまくいくのかもしれないね」
「気になるわ。今度、その人の本でも買ってみようかな」
 「そのときは私にも読ませてね」

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<感想>
  • 前向きに生きていけるような気がします(^o^)
  • なんか、すごく切なくてでもその気持ちもすっごく分かってかなりジーンときました!
  • どの歌も心に響きます(*^_^*)
  • 勇気が出てくる、素敵な言葉がたくさんありました。ありがとうございました。

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ABOUTこの記事をかいた人

Instagramで仕事、家族、人生などをテーマとした言葉を綴り、「心に響く」「救われる」と話題に。フォロワー数は39万人を超える。 著書に『20代からの自分を強くする「あかさたなはまやらわ」の法則』(三笠書房)、『そのままでいい』『キミのままでいい』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。